雑草のはなし9「コケから雑草を捉える」

いきなりコケの話

のちほど、雑草の話が入ってきます。最近始めたツイッターで興味深いつぶやきを見つけました。鎌倉でコケを販売されている「苔むすび」さんのつぶやきでした。

雑草(なんでもではないが)が生えると根元の苔の元気がなくなる気がしてるんだけど、これ気のせい?って思ってたんだけど、苔ってアレロパシーの影響受けやすそうだよね。ヤられてるのか?

その投稿を見て、面白いと思いました。雑草とコケの関係を考える機会になりました。最近、コケにも興味があって事務所で数種を育てていました。

水の管理が面倒という安直な理由で瓶の中で育てていました。そうしたら、コケにカビが生えたり、茶色く変色したので、慌てて蓋を開けて、湿度を調整したり、刈り取ったりしていました。そうしているうちに、雑草がいくつか生えてきました。

雑草の発生

コケを採取した場所に雑草は無く、コケだけが密集していたのですが、瓶の中で育てるとなぜか雑草の芽がよく出てきます。ここで以下の2つのことが分かります。
①コケと一緒に採取した土の中に雑草の種子が混ざっていた。
②雑草は水分や光などの条件が合わなければそのまま土の中で眠った(休眠状態)ままなので、雑草の芽が出る環境が整った。

‥数学の証明のような話ですが、ようやく「雑草が生えるとコケの元気がなくなる」話に近づいてきました。

コケも雑草も強いというイメージがあると思いますが、実はすごく繊細です。雑草を育てたときに殺菌剤を使用したことさえありました。コケも雑草も光や水分の好みは様々で、どこにでも生えている訳ではありません。では、瓶の中で何が起きたかということなのですが、次のように考えました。

雑草が好む条件>コケが好む条件

‥になったんじゃないかということです。その結果、雑草は芽を出し、一方のコケはかびたり茶色く変色したとのだと思います。

コケを栽培している現場でも、コケの生育が悪い場所では雑草が多く生えてくるとのことだったので、これも同じ理屈だと思います。

雑草は測定機器の代わりに、環境の変化を教えてくれる存在なのでよく観察しておくことで、色々と気付かせてくれます。

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