雑草のはなし34「様々なカヤツリグサ科を育てる」

小さな実験

以前も何度か書いたように、事務所の軒先で雑草を栽培しています。
1つはカヤツリグサ科で、たぶんアオスゲの仲間だとは思うのですが、カヤツリグサ科の判別は物凄く厄介なので、そこは触れずに育ててきました。

ちなみに、カヤツリグサ科に特化した図鑑もあるので、掲載されている写真と穂や葉を比較すれば、ある程度は特定できると思うのですが、それでも難しいのがカヤツリグサ科の特徴かもしれません。

さて、カヤツリグサ科に注目したのは、芝生のように土地の緑化に使えるんじゃないかという発想でした。そして、近所を散歩しながら面白そうな個体を探していました。ここで言う「面白そうな個体」というのは、横に広がって背丈が低い(上に伸びにくい)個体を指します。

例えば、下の写真のように、同じカヤツリグサ科でも伸び方が全然違います。左右の個体を比較すると右側の方が上に伸びていることが分かると思います。

植物全般の傾向として、光を受けやすくするために上へ上へと伸びます。それが自然なのですが、人間にとってはあまり上に伸びられてしまうと邪魔になります。だから、芝生も、定期的に刈り込むことになります。

鉢植えで比較

今回、あちこちから採取してきて育てたカヤツリグサ科は、冬の間はこじんまりとしていましたが、暖かくなってくるに従って穂や葉がだいぶ伸びました。環境がよくなれば、植物が成長するのは当たり前なので、これが普通の現象です。

やはり、雑草のある一瞬を切り取るだけでは分からないことばかりです。そのためにも、わざわざ鉢植えで観察をしていました。鉢植えにすることで条件を均一にすれば、上に伸びやすいとか、成長が遅いなどの特性が分かりやすくなります。

鉢に植える場合には、きれいに植えることが大切です。表面の土がボコボコだと水分にもばらつきができたりして、雑草の成長が変わってきます。

雑草の成長をちゃんと観察するためには、栽培条件でのばらつきを無くす必要があり、これまで、そんなことをずっと意識しながら栽培してきました。これまでに、200種近くの雑草を栽培した経験が活きています。

記録する

ともかく、事務所の軒下はだいぶ緑色になっています。ばらつきの無い栽培・管理と同時に、記録・調査も同じくらい大事なので、写真を撮影しました。

本当は、これに草丈や葉数、穂の数も測定すればよりいいのですが、さすがにそこまではせず写真だけにしておきました。今回の実験は、背丈の低い個体を探すことが目的なので、見た目で分かります。

実験や研究というと、様々な科学機器を駆使する印象があると思いますが、安価に、簡単に、定規があればできるような実験も面白いと思います。大切なのは、工夫することだと思います。

雑草には雑草の都合があって、人間の思い通りにならないことばかりですが、今のところ面白そうな個体が2系統出てきました。もう少し観察したり、株分け、得られた種子からの栽培をしないと完全には分からないですが、背丈は低そうです。もうちょっと横に増えてくれたらいい感じです。

もう1つの実験

カヤツリグサ科と一緒に栽培していたメノマンネングサはかなり増えました。こちらは乾燥に強いので、管理も簡単だし、勝手に増えていくので簡単です。

いずれ、緑化に活用したいと考えています。


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