阿部拓也

■1978年3月1日生まれ(偶然にも、有川浩「植物図鑑」の主人公・イツキと同じ)
■宮城県山元町出身

※当然、左側です。
ちょっと長いひとこと

書店に行くと、植物コーナーには結構な数の雑草本が並んでいます。
これだけ本が出ているということは、きっと雑草には、需要があるということなんだと思います。

特に、図鑑が多いですが、雑草にまつわる話や特性が紹介されている本もあります。図鑑については、花や種子に特化したものがあれば、外来種、季節ごとの花など様々な切り口で出版されています。

また、ネット情報を探してみると雑草の名前と一緒に写真を掲載している方、雑草を食べる方など、こちらも本と同様に多彩な内容となっています。

一方で、雑草はもっと可能性があるというか、裾野の広い分野のような気がしています。なぜなら、都会も地方も関係なく、誰もが知っている存在だからです。

そんな訳で、このサイトは、以下の4視点を意識しながら、雑草の情報を発信していきたいと考えています。

4つの視点
①管理

適切な雑草管理を行うことで、管理コストを削減するとともに、快適な生活環境を創出する。
・新しい管理技術の開発
・管理計画の策定
・管理に関する種々の提言
⇒分野を問わず、様々な企業の方や雑草に困っている自治体の方など雑草を多面的に考える場づくりから始めていけたらと思っています。いずれは、具体的な技術が生まれたらと夢見ています。


②教育

雑草を学びながら、環境や農業に対する理解を深める機会を増やし、雑草に関わる人材を育成。
・雑草を活用した環境教育
・イベントやツアーの開催
・人材の育成
⇒どこにでもある雑草だからこそ、どの地域でもできることだと考えています。何事も興味から始まると思うので、雑草を意識的に観察、考える機会を増やしたいと考えています。

③活用

雑草の生命力。薬効、繊維などを資源として捉え、雑草を活用した商品開発。
・緑化
・アート
・食用、薬草栽培
⇒雑草は作物の祖先とされていますが、作物のように人間にとって全て都合よくできている訳ではありません。それでも、環境に対する適応能力だったり、過酷な環境で生き抜く性質を上手く活用すれば、作物とは異なった利用法が見つかると考えています。

④!?(ひらめき)

雑草に関わる様々な実験を実施。面白い提案を待っています。
・異業種との協働
・挑戦的なこと
・オモシロイコト
⇒雑草にはまだ多くの可能性があると考えています。そのためにも、様々な分野の方と、雑草を様々な視点から見つめ直したいと考えています。雑草のゲーム、グッズ、キャラクター化‥きっとまだまだあるはずです。そんなことを語れる方を募集中です。

これからの展望

まだ手探りの状態ですが、雑草との関わり、経験したこと、考えたことをまとめ始めました。
雑草は人と密接に関わる植物群なので、人にも焦点を当てたいと考えています。

とにかく、「面白い」ということを大事にしながら発信していこうと思います。

何か、気になる、関わってみたいという方がいれば、ぜひご連絡ください
最近は雑草を軸に、地域づくり、農業経営の支援なども行っています(個人事務所・マチビト)。
全てはご縁だと思っています。あと、「はじめに」も合わせて読んで頂けたら幸いです。

学歴と職歴

宮城県仙台南高
東京農業大学短期大学部
新潟大学農学部応用生物学科(学士)
宇都宮大学農学研究科(修士)
東京農工大学連合農学研究科を経て博士(農学)

その後、宇都宮大学雑草科学研究センターで産学官連携研究員としてJR東日本やウシオ電機などとの共同研究に参画。研究テーマは「雑草」で、修士課程時代から15年間にわたり雑草の防除から、雑草を活用したカドミウム汚染土壌の浄化まで幅広く関わる。

2011年:3月11日の東本大震災を機に新たな生き方を模索し始める。

2013年:宮城県山元町の津波が浸水した畑でのダイズ栽培を試みる。

2014年:同じ畑でさつまいも栽培を行う(さつまいも苗の縁で、毎年、鹿児島県に通う)。

2015年:山元町を中心に活動している一般社団法人ふらっとーほくの理事、山元の未来への種まき会議の事務局を担当。宮城、栃木、東京の2.5拠点生活(東京はたまに)。

2019年:雑草に特化したベンチャー「雑草計画」を立ち上げる。

これまでに発表した主な論文

Abe T, Fukami M, Ichizen N, Ogasawara M 2006: Susceptibility of weed species to cadmium evaluated in a sand culture. Weed Biol. Manag., 6, 107-114.

Takuya ABE, Motohiro FUKAMI, Masaru OGASAWARA, Cadmium accumulation in the shoots and roots of 93 weed species, Soil Science & Plant Nutrition, 2008, 54, 4

阿部拓也、須藤裕子、小笠原勝 タチスベリヒユの成長と種子生産に及ぼすカドミウムの影響 雑草研究 53(1), 1-7, 2008

具光潤、阿部拓也、須藤裕子、小笠原勝 ギンゴケの生育と日射および土壌環境との関係 芝草研究 37(1), 7-10, 2008

須藤裕子、阿部拓也、小笠原勝 国道4号線の路面間隙内に形成される雑草の埋土種子集団、雑草研究 54(2), 86-95, 2009

Ayumi Ohki, Takuya Abe and Masaru Ogasawara, Morphological Characteristics of Annual Bluegrass (Poa Annua L.) Influorescence Derived from a Putting Green芝草研究 39(1), 21-23, 2010

Takuya Abe, Motohiro Fukami, Masaru Ogasawara, Effect of hymexazole (3-hydroxy-5-methylisoxazole) on cadmium stress and accumulation in Japanese millet (Echinochloa frumentacea Link), Journal of Pesticide Science, 2011, 36(1), 48-52

岡崎麻衣子、阿部拓也、小笠原勝 スズメノカタビラ(Poa annua L.)の繁殖様式に関する研究-未熟な花序と止葉節からの個体発生 芝草研究、40(1), 26-29, 2011

岡崎麻衣子、阿部拓也、小笠原勝 パッティンググリーンと果樹園由来のスズメノカタビラの種子生産に対するエネルギー投資、芝草研究、40(2) , 145-147, 2012

阿部拓也、栗林健一、露木寿、小笠原勝 東日本における鉄道敷の雑草植生 雑草研究 57(4), 159-163, 2012

研究助成

公益財団法人・鉄鋼環境基金、若手助成(2008年、2009年)

趣味

読書(ノンフィクションから小説まで、かなり本に囲まれています)
釣り(川から海まで一通り)
陶芸(たまに陶芸家の方の工房を訪ねています)
農家訪問(現場に行き、お話を聞くことが好きです)