雑草のはなし1「植物図鑑」

たまに雑草に関わる話を書いていこうと思います‥と言いながら、いきなり本の話です。有川浩著「植物図鑑」という本です。

表紙のかわいい図鑑ではなく、小説です。しかも、雑草を食べながら話が進むというかなり珍しい内容になっています。この本を知ったのは2018年でした。都内で雑草イベントを開催した際に、話のネタように会場まで持参しました。

ただ、当時はまだ読み切っておらずイベント終了後に読み終えたのですが、とても面白い小説でした。つい最近、また読み返していたので、改めて紹介したくなってこの文章を書いています。

あらすじを書くのは野暮かもしれませんが、さやかという女性のアパート前に倒れていたイツキという男性を拾うところから話が始まります。イツキは植物・雑草にやたら詳しく、採取してきた雑草を料理までしてしまう謎の男性として描かれています。

作者があとがきで書いているように「道草紹介に没頭していたら主役カップルが臆面もなく甘ったるくなってい」るような恋愛小説ですが、料理本的な要素も楽しめます。

雑草を食べる

興味深かったのはイタドリという雑草で、高知では大人気の食材とのことでした。ちなみに、作者の有川さんは高知出身です。

正直、雑草を食べて美味しかったという経験(何度か試したことがありました)はあまり無かったのですが、イタドリのことはずっと気になっていました。そして、ついに今年、食べてみました。そのことについてはまた改めて書きたいと思います。

季節と雑草は連動しているので、その時々に雑草を見たり、採取しながら食べるツアーをやってみても面白いかなと考えています。

小説に戻ると、イタドリの他にもツクシ、フキ、ヘクソカズラ、ノビル、イヌガラシにハゼランなど様々な雑草が出てきます。都会でもちょっと郊外に行けば見つかるものがあるので、この本を一読して足元を見ながらの散歩も楽しいかもしれません。

その際は、この本でも触れられていますが、よく分からない雑草は食べないように注意して下さい。

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