雑草のはなし35「雑草×〇〇」

雑草を見つめ直す

雑草が一気に大きくなる時期になりました。
事務所の軒下で育てている雑草も順調に育っています。当たり前のように雑草を育てているのですが、一般の人から見ると普通なのか、異常なのか、たまにそんなことを考えます。

このサイトでは、毎回、雑草について考えたことや気付いたこと(最近はコケのことも)を書いています。今回は、たまたま雑草について話をしたので、その内容を簡単にまとめてみました。

なので、以前書いた内容と重複している部分があります。まだ触れていない項目については、いずれ、より深く書いてみようと考えています。

①雑草=悪というイメージ

雑草のイメージを聞かれたとき、大半の人はあまりいい存在とは思わない気がします。ただ、都会であれば、関心すら無いかもしれません。

そもそも雑草は人間の都合や定義で決められた植物群の上に、特に昔は、農業生産は生きることと直結していたので、作物の成長を阻害する雑草は悪ということになります。その他にも、トゲや毒が問題になったり、道路や鉄道では視界不良の原因になったりします。

その一方で、最近では果樹園の乾燥防止のため雑草をある程度残したり、畑ではレンゲを緑肥として土に漉き込む事例もあるので、活用することも当然可能です。

結局は、人間の都合次第、解釈次第となりそうです。

②雑草に善悪をつけられるか?

ずいぶんと哲学的な話になりそうですが、以下のように考えています。
例えば、写真のような状態を見たとき、大型のイネ科は邪魔だと思って刈り取ります。だから、悪と言えるかもしれません。

一方で、あまり大きくならない(上に伸びない)ドクダミは薬草の一面もあるので、善かもしれません。ただ、ドクダミは触れると臭いので、草刈り作業の際には悪となったりします。

そんなことを考えながら、事務所の庭の雑草の取捨選択をしています。だから、一律に雑草を枯らすということはしておらず、種子が熟す前に刈り取るとか、選択制の除草剤を使用しています。

無理くり善悪で線を引くとこうなりますが、結局は人間の都合なので、今風に「個人の感想です」と付け加えるのがいいかもしれません。

③外来種

そもそも、外来種の定義は、大まかに明治以降かそれ以前(江戸時代)に入ってきたかという程度のものです。だから、その理屈で在来種が〇で、外来種は×という風潮は改めて考えた方がいいかと思います。

例えば、フランスギクという雑草が散歩道に生えていたのですが、そこだけ刈り残してありました。フランスギクは外来種なので、それは好ましくないという人もいると思いますが、花がキレイだと思う人もいます。

恐らく、フランスギクを残した人は花を見ていたんだろうと思います。

同じような事例にオオキンケイギクがあります。
こちらは、「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」という法律で特定外来生物に指定されており、栽培・運搬・販売などが禁止されています。

ただ、オオキンケイギクが特定外来生物として、どの程度まで認識されているかは疑問が残るところです。花がきれいなせいか、フランスギクと同様に刈られずに残っていました。

④四つ葉のクローバーは雑草?

四つ葉のクローバーは珍しさから、幸運の象徴になっており、人間に喜ばれています。何となく、皮肉な気もしますが、雑草は人間の都合で決められる植物群と考えれば、妥当かもしれません。強引に定義付けすれば、「喜ばれる雑草」となるでしょうか。

ちなみに、クローバー(シロツメクサ)は三つ葉が標準なので、四つ葉のクローバーは、植物的には奇形ということになります。

そういえば、四つ葉のクローバーを増やして販売をしている方がいるそうです。
雑草もしたたかですが、人間も中々だなと思います。

⑤雑草と経済

雑草に関わる経済は、恐らく年に5000億円くらいにはなりそうです。その中には、地域や集落単位で、無償で行わる草刈りの人件費なども含みます。

分かりやすい金額を挙げるならば、除草剤の出荷額だけで年間1100億円くらいになります。
農薬関連の上場企業をざっと書き出すと‥クミアイ化学、北興化学、日本農薬、日産化学、アグロカネショー、SDSバイオ、科研製薬、住友化学、日本曹達など東証一部上場企業も多く存在します。

話が昔のことになりますが、綿が主流になるまでは、越後の国で採取されたカラムシ(苧麻・ちょま)が重要な繊維植物でした。カラムシにかけられた税収は莫大で、戦国大名の上杉謙信の大きな収益源になっていたようです。

現代では、ほぼ雑草の防除にお金が使われていますが、毎年生えてくる雑草は、経済にも大きく影響しています。

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