雑草のはなし5「管理と除草剤③」
「土壌には芝生が残っているので、芝地にする」の巻
正直なところ、雑草管理のくだりはどうしても説明が細かくなります。それくらいの意識で管理をしているということだけでも伝わればと思っています。
実際、除草剤の使用方法を誤って薬害を発生させる事例も多々あるので、最低限の知識と意識は必要になります。
さて、目的は「どうやって芝生だけにするか」なのですが、ここで除草剤の登場です。ちなみに、フェンスに絡まった雑草には、非農耕地用で、成分が茎や葉から吸収され、選択制の無い除草剤(全て枯らす)を使用しました。
今回は、芝生用で、主に根から吸収され、選択制がある(芝生だけが残る)ものを使用します。同じ除草剤と言ってもかなり違います。そのため、用途によって使い分けることが大事です。
対象植物・雑草に合わせた選択
ここで、また1つ選択をしなければいけないことが出てきます。
ラベルによれば、適応している芝=日本芝(こうらいしば)となっています。芝生は大きく日本芝と西洋芝に分かれます。今度は、事務所の庭の足元を観察することになりました。芝生が日本芝か西洋芝かの判断です。
よく見たら、2種類の芝が混在していました。芝はあまり詳しくないのですが‥、ちょっと葉の太いものが「ノシバ」で、
葉の細いものが「コウライシバ」です。ノシバは片隅にごく一部だけでした。
ラベルには、「西洋芝は枯れるので使用しない」と記載されているのですが、今回は日本芝だったので枯れる心配は無さそうです。ただ、散布し過ぎたり、高温・異常乾燥・砂土では薬害が発生する可能性があるようです。
砂土で薬害が発生するというのは、砂は有機物が少ないために薬剤や肥料の吸着力が弱く、薬剤が効き過ぎるせいかもしれません。結構、考えさせられます。
さて、ようやくこの除草剤がこの庭に使えることが分かりました。しかし、まだこれで終わりじゃなくて、5センチ以下の雑草に散布する(草丈の高い雑草には効きにくい)という文言がありました。
そこで、芝地に点在する大きめのアカツメクサ(写真参照)を鎌で刈ったのでした。
これで、ようやく除草剤を散布できる状況になったという感じです。後は雨(流れてしまうので)に気を付けながら散布することになります。
繰り返しとなりますが、除草剤使用の際は、やみくもに散布すればいいという訳ではなく、ちゃんとした状況把握と準備が大切になります。